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代表あいさつ

 はじめまして。私たちは2019年末にホテルを開業致しました。それまで約3年程の構想の後、1年をかけて少しずつ改装工事を行い、満を持しての開業でしたがこのコロナ禍です。約3ヶ月半の自粛となりました。
開業したばかりの小さなホテルには何の助成金もありません。自粛要請対象外であっても開店休業のこの3ヶ月半あまりの間、私たちはコロナと向き合い、新しい時代の観光のあり方を考えました。
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 旅の本来の大きな目的はやはり”出会い”だと思います。見知らぬまちでの新たなモノ・コト・ヒトとの出会いこそが旅の醍醐味だと思います。私たちはこのコロナ禍と如何に共存するかを考え、新たな時代に向けた観光のあり方を模索してゆきたいと思います。
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 私は佐々木善樹建築研究室という設計事務所を1996年に開設し、現在も住空間や店舗商業施設の設計を中心に活動を続けている建築家です(ホテルのある建物の中2階が私のオフィスです。お声がけください😊!)。
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 日頃、単体の建築設計を行う中で、私は”人”と”人”との関わり方を強く意識しています。ここでいう”人”とはそこに暮らす人であり、”人”とはまち行く人の事です。現代のように同じ家の中で暮らす家族が少なくなれば、自ずとまち行く隣人に何らかの役割が担われるはずです。そこに”人”と”まち”の関係が生じます。その延長上で私は”まちに暮らす人”と”まちを訪れる人”という関係が気になり始めました。この両人の差異は何かと考えると、表面的には時間の差だけのように思います。長く居れば”暮らす人”となるし、短期間なら”訪れた人”となります。また”暮らす”には”日が暮れるまで過ごす事”という意味合いもあるようです。つまりたった1泊だけの旅行者であっても、”まちに暮らす人”なのだと気付いた時から旅行者が気になってしょうがなくなりました😊!。
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 たとえ1泊だとしても、まちに暮らすように泊まって欲しい。そんなホテルをつくってみたいと考えるようになりました。3泊だけの滞在者とこのまちに3年暮らす人、30年暮らした人、そして3世代前からこのまちに暮らす人が共にこのまちで関わる事ができるような「場」としてのホテルをつくってみたいと思うようになりました。
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 私はホテルで、このまちを訪れる人たちにこのまちの魅力的なモノ・コト、そしてヒトについてご案内し、また同時に学びたいという思いでわくわくとしています。
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 2020年7月9日、1階にBookcobarというカジュアルなバーが出店します。同様な理念を持つ彼らと共にコロナ禍に負けない新たな人と人との関わり方を『Hotel & Bar』として試みたいと考えています。
 皆様何卒宜しくお願い致します。

支配人・建築家

佐々木善樹